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コンチェルト2号感動の毎日 concerto2.exblog.jp

新潟市西堀前通1のギャラリー蔵織さんの中に移転しました。


by concerto-2

レアものご紹介&盤鬼復活!

うーん春めいて来ました。りゅーとぴあの桜も咲きはじめました。
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まだ咲き始めで三分咲きくらいでしょうか、あさってくらいには満開に近くなりそうです。
きっとこの週末は最高ですよ!

まずはレアものCDを二つご紹介。
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立てかけてある方から
館野ファミリーさんの「生命の樹」です。
2007年10月29日にムジカーサで行われた館野泉さん、ヤンネ館野さん、などを中心とした館野さんファミリーでのコンサートのCDです。
ある方から取り寄せて欲しいとお願いされて調べたら一般にはあまり発売されてなかったんですね。
それで私、直接だめもとで館野泉さんにお願いしてみたら、送って頂けました。館野さんありがとうございます。
スメタナのピアノ三重奏曲やグリーグのヴァイオリンソナタなど息のあった室内楽が聴けます。
最後は館野さんソロでのカッチーニのアヴェマリア、吉松隆さんによる左手のため編。
5枚しかありませんがいかがでしょうか。

もう1枚、下の方のですがジャケットを見て「あっ!」と思われる方も多いことでしょう。
フルート浅利守宏さんのカザルスホールでのライブがCDになりました。
同じプログラムで新潟もありましたよね。昨年10月のコンサートです。
ピアノもご存知田中幸治さん。
店内でも毎日かけています。伸びがあって力強い浅利さんのフルートは気持ちいいですね〜。
ぜひいかがでしょうか。

そして一時期爆発的に送られて来た盤鬼平林直哉さんのメルマガでしたが、久々に第14回が届きました。
盤鬼お久しぶりです!
では

*********
盤鬼のつぶやき第14回
2009年4月6日号

予想以上だったパイクのベートーヴェン

 ある雑誌の「2008年度ベストCD5選」の中に、私はためらわずクン=ウー・パイク(1946年、ソウル生まれ)のベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集(デッカ UCCD-3983〜91)をあげた。全集としては近年最も注目すべきものだと思ったからだ。その彼が5年ぶりに来日し、ベートーヴェンを弾くのを知った。体調が思わしくなく、行くのをいささかちゅうちょしたが、これは聴いて大正解だった。
 4月3日、東京四谷の紀尾井ホール、曲目は順に第30番、第14番「月光」、休憩後は第19番、第23番「熱情」だった。第30番が始まった時、CDで聴いた時のような冴えが不足していると感じた。一瞬、「しまった」と思ったが、その次の「月光」はそんな心配を完全にうち消してしまった。
 第30番が終わってパイクは前傾姿勢のまま微動だにしなかった。しばし会場は沈黙に支配されたが、むろん、誰も拍手をする者はいない。やがて両手がゆっくりと鍵盤の上に置かれ、ひっそりとした弱音で「月光」が始まった。ここで私は息を飲んだ。何という暗く悲痛な調べであろうか! 深い深い暗闇の奥底からふつふつとわき上がるような音。こんな「月光」はかつて耳にしたことはない。むろん、CDでも聴いてはいたが、CDにはさすがにここまでの響きは入っていない。柔らかく明滅する第2楽章も見事だった。そして、次の第3楽章は心の中に燃えさかる情熱の炎である。物理的に彼よりも大きな音を出せるピアニストは他にいくらでもいるような気がする。だが、このパイクの音はひとつひとつが実に濃密だ。極めて芯の強い音と言ってもよかろう。
 休憩後の第19番、これは規模から言っても後半の前口上のようなものだった。一番最初の第30番とは違い、実に渋く落ち着いた音色で歌ってくれた。次はこの日の白眉、「熱情」である。パイクは前半と同じく、第19番が終わっても鍵盤の方を向いたままで、立ち上がろうともしなかった。やがて、第1楽章の主題が「月光」の時と同じように、暗くうごめくように奏される。爆発する直前の短い間、ここでも再び息を飲まざるを得なかった。続くフォルテの牙をむくような凄まじい響き、これは「月光」の第3楽章以上である。第2楽章も良かったはずだが、第3楽章の印象があまりにも強烈ゆえに、思い出すことが出来ない。いずれにせよ、この第3楽章は近年聴いたベートーヴェンの中でも最も忘れがたいものとなった。荒れ狂うような音の連続ではあったが、その音が聴き手の心にガツンと太い杭を打つように、身体全体に響き渡るのである。その昔、ロックのヒット曲で「黒い炎」というのがあったが、この「熱情」の第3楽章はまさしくそんな感じだった。
 凄かったと感動したが、また一抹の不安がよぎった。まさか、彼がたとえば初期のソナタの一部をアンコールで弾いたりしないだろうかと。もしもパイクがそうしたら、この「熱情」の後味は著しく薄まってしまう。けれど、彼はアンコールを1曲も弾かなかった。これには大きな共感と安堵を抱いた。
 私がパイクを聴いたのはショパンのピアノ協奏曲第1番、第2番(デッカ UCDD-1095〜6)だった。この演奏については拙著『盤鬼、クラシック100盤勝負』(青弓社)にも記したが、これはベートーヴェンとは対照的な、驚くほど柔らかく優雅な演奏だった。このショパンとベートーヴェンが同一人物とは、ちょっと信じられない。この人の今後の動向は、もっと注視されるべきだと思う。(平林 直哉)

***

ちなみに盤鬼とは先月初め頃電話でお話ししたんですよ。
その時おもしろいことを聞きました。
なんと私が電話をした前日、枝並千花さんと会ってたとの事!!なんで?と聞いたら
枝並さんのデビューCDの解説を依頼されてね〜とのこと。
「んで、どうでした?」と聞いたら

たしかに最初新人女流演奏家のと聞いて「あぁまたか〜」と思ったそうですが
実際音を聴いて見て「ほ〜なかなかしっかりした音だしてるな〜」と思われたそう。
話をしてもとてもしっかりしたお嬢さんだったよ。ということで
「曲が有名曲だから歴史的名盤と立ち向かうかと言うときついかもしれないけど、なかなかいいよ。きっとセールス的にもいくと思うよ」とのことでした。
(ちなみに今日発売元のキングインターから全国のCDショップにオーダー資料がメールで流されました。
全国の反応はどうかな。)

おかしかったのは私からの電話も最初「枝並さんへの援護射撃電話だと思ったよ〜」と笑ってらっしゃいました。用事は別件でしたから。
でも盤鬼平林さんが新人演奏者のライナーを書くなんて、そうそうないと思います。
スタートを切るのにすごい応援をいただきましたね枝並さん。
デビューCDやらデビューりゅーとぴあコンサートやらいろいろあります。
頑張って下さい。
それと、ぜひ長く活動出来る、それこそ30、40になってもいい演奏をできうる奏者さんになっていただきたいと思います。
最初は容姿とかでいろいろと言われると思いますが、男も女も勝負は40過ぎでしょう。
そのためには今出来ることを精一杯やれば評価はついて来ますよ。

盤鬼いろいろありがとうございました。

あと私の大好きな演奏者さんの羽柴累さんも今日ウイーンに戻られます。今回はちょっとしたアクシデントがあって演奏を聴けませんでしたが、次は大きなとこでの演奏があるかもしれません。
ぜひその時は応援よろしくお願いします。
Commented at 2009-04-11 06:51 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by concerto-2 at 2009-04-11 14:26
totoさまありがとうございます(すいませんさっきご挨拶いれませんでした、すいません)
残念ながらルートは今の所無いですね。
平林さんやアリアの松本さんに聞いてみたいと思います。
情報ありがとうございました。
Commented by concerto-2 at 2009-04-14 10:59
toto様ありがとうございます。
この韓国セットですがアリアCDの松本さんに聞いた所、韓国代理店に聞いていたそうなのですが全て完売だそうです。
再プレスについては不確かな面もあるので。。。とのことでした。
by concerto-2 | 2009-04-07 13:59 | CDの紹介 | Comments(3)