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コンチェルト2号感動の毎日 concerto2.exblog.jp

新潟市西堀前通1のギャラリー蔵織さんの中に移転しました。


by concerto-2

東京交響楽団第46回新潟定期演奏会

ソノリテさんの発表会が終わって、一旦店に戻ったら
「さぁこれから東京交響楽団いくぜ!」のお客様でいっぱいでした。ありがとうございます。
なんか演奏会前の前線基地みたいでうれしいことです。

今回は早いうちからチケットは完売!当日券もなし!盛況でしたね。
いつもこんなだといいですねぇ~。

プログラムは
ベートーヴェン:交響曲第1番
ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲

ベートーヴェン:交響曲第2番

指揮は飯森範親さん
ソロヴァイオリンは新潟には久々に登場!!庄司紗矢香さん!!
この満員のお客様は庄司さん目当てのかたも多かったでしょうね。

会場に入ったら飯森さんのプレトークが始まっていました。
こういうのはいいことですね。より演奏者さんに親しみが持てると思います。
今回のベートーヴェンはピリオド奏法でおこなわれるとのこと。
おぉたしかに下を見るとバロックティンパニも準備されているし。

楽器の配置も今回はコントラバスを正面最後方においてヴァイオリンを左右にわけて、まぁウイーンフィルが本拠地でやるときのような配置といえばイメージしやすいでしょうか。
いつもの配置だと私の席からはコントラバスやチェロの方々のお顔を見ることが出来ないので新鮮でした。
そうそう今シーズンはずっと他の方々のキャンセル席をめぐり歩いていたのですが(いい席ばっかり)今回久々に戻ってきました3階席!
やっぱ私は3階が一番落ち着きますね~。天井桟敷軍団に戻ってきた気分でした。

さて演奏のほうは
ベートーヴェンの1番!なるほどノンヴィブラートのピリオド奏法ね。。
でもノリントンや同じ東響でのスダーンのような演奏とはかなり違った印象を受けました。
たしかに奏法はピリオドなんですが、それほど無理してないというかソリッドでないというか。
そもそも飯森さんの指揮はなだらかな流線型で横を描くみたいな指揮ですし。
でもそれがいいと思いました。
なんか自然だし、日本人的というか、しょうゆ味のピリオド演奏みたいな感じで。
1番では4楽章での甲藤さんのフルートソロなんかうまいな~と改めて思いました。
この1番交響曲は新潟室内合奏団の次のメインです。思わず東響の奏者の方を見て室内の方のお顔を思い出しながら見てました。新潟室内さんの演奏も楽しみです。

そして大拍手に迎えられて、世界のナベアツ、、、じゃなくって世界の庄司紗矢香さん登場!
ストラヴィンスキーの協奏曲を演奏。
最初ちょっとおとなしいのかな、もっとぎゅーんとくるかなと思ってたんですよね。
でも後半に行くにつれてリズムのきれ!安定した音などはさすがですね。
私は庄司さんってこのままいったら30代のころにはほんとに世界のトップになるのではないかなと思っています。
ぜひリュートピアでソロや室内楽での演奏も聞いてみたいです。
私は今回、友人の某ピアニストIさんといったんですが、庄司さんの演奏する姿勢と重心の取り方がすごくうまい!と言ってました。なるほどプロの目で見るとそういう観点もあるのか~と思いました。
あとトランペットは相変わらずいい音出しますね~。

庄司紗矢香さんはアンコールでバッハの無伴奏ソナタの3番から1曲演奏されました。
いつの日か全曲をやってほしいですね。いい演奏でした。

でも私がこの日一番えがったぁと思ったのは最後のベートーヴェンの2番!!
これはとっても熱い演奏で感動しました。
ところどころにちりばめられた仕掛けみたいなものもびしびし決まってかっこいい。
失礼ながら予想をはるかにこえた演奏でした。
終わったあと飯森さんから最初に賞賛されたのがクラリネットのヌブーさんでしたが、私もそう思いました。あとファゴットもよかった。
もちろんティンパニーのいかりやさんもよかったし。
新潟初登場のコンマス高木さんも頑張ってらっしゃったと思います。あと隣でサポートされてた田尻さんもいつも以上にハッスル(死語?)されてたのも印象的でした。

今の我々はこの2番の後に英雄や5番などがあることを知ってるから、2番って通過駅みたいに思われてる感があったりしますが、同時代に作られてたほかの作曲家の作品と並べて聞くと、いかにこの2番というのがとんでもない作品なのかわかるんですよね。
超前衛作品なんです。そんな2番の偉大さを感じさせていただきました。

とてもよい演奏会でした。
by concerto-2 | 2008-02-18 09:19 | 演奏会のこと | Comments(0)