「ル・コルビュジェとは」。
これではビーチも閑散としているのだろうか。。。
それはいいとして
火曜日は夜7時から本町2番町にあるバー「鳥の歌」さんでおこなわれた
「ル・コルビュジェ とは」
に参加してきました。
内容は
まずコルビュジェのドキュメンタリー番組の上映
その後に建築家の伊藤純一さんと町おこしなどをされている羽生英一さんとの対談
質疑応答
その後にミラノから今戻ってこられている建築家の佐藤さんから資料を使っての作品紹介と無名時代の遍歴などの説明
といった進行です。
この会に行ってみたかった理由は
まず「鳥の歌」というお店に行って見たかったと言うことが一つ。
この店は当店と通り一本しか隔てているだけのご近所で小さなお店なんですが演劇を中心としたサブカルチャー好きの集会所みたいなお店なんですね。
以前から行って見たかったんです。
ただちょっと敷居が高いような気がして行ってませんでした。
今回マスターさんともちょっとお話できたのでなんか催事があったら行きやすくなったかなと思っています。
あとはなんといってもコルビュジェに対する興味。
司会の羽生さんが最初コルビュジェはつまんない気がして好きでなかったとおっしゃってましたが、まさに私もその通り。
どうもコルビュジェの建築って冷たいと言うか味気ないというか面白みが無いと言うか。
と思ってました。
でも興味がわいたのはコルビュジェの椅子を知ってから。
建築があんなにシンプルなのに椅子はすごく重厚な感じで、多面的なものも持っているデザイナーなんだと思ったんですね。

それで今回いろいろとお話や写真を見て思ったのは、私がコルビュジェを見て思ったりしている思考には同時代性の考えが抜けていたんだと言うこと。
つまり現代の目から見ればただのつまんないようなものであっても、同時期の他にあったものを比較して考えると、いかに先進性があったものなのかを感じることができるということですね。
ちなみにコルビュジェの活躍期は1920年代から1950年代後半までです。
そう考えるとコルビュジェの打ち出した近代建築の5原則
1、自由な表面 2、自由な立面 3、水平連続窓 4、ピロティー(立柱) 5、屋上庭園
というのはその時代ではものすごい先進的なことだったんですね。
例えばピロティーによって支えられた1階というのは現代ではロイヤルホストさんなんかそのやり方を多用してますよね。
当時は柱だけで建物を支えるというのは斬新だったのではと思います。

コルビュジェが活躍するちょっと前はアールヌーボーのごてごてっとしたデコレイトされたものがはやっていたことを考えるとまるで違った方向性なのですから。
このすごいシンプル性は日本に前川さんなどにも受け継がれて日本にもわたってくるわけです。
(ただコルビュジェの建築は日本の風土では不可能と判断されて、変化した形になるわけですが)
ちょうどモーツアルトやベートーヴェンをただ聞いているだけでは分からないけれど、同時代の作品と並べて聞くとその先進性がわかるのと同じだと思いました。
なかなか知らない分野の話をたくさん聞けて勉強になりました。
あとこういった小さなテーマを持った集会みたいなものは他にもいくつもあるようなので、参加できるものは顔をだしてみようかなと思いました。

コルビジェは50年前の作風でしょうが、コルビジェの一石があって現代建築の新たなストリームが始まった、それでいいのではないですか?
あと内輪話なのですが実は上野の美術館は設計の途中で巨匠やる気なくなったらしいそうなのです。
なので竣工されてからは来なかったそうです。
それでもあの直線なんだけどしなやかなところ。
入ってから上に上がる階段のあたりなどはすごいなと思いますね。
建築家の人もいってましたがコルビュジェの建物は外面は地味かもしれないが実際に中に入るとすごい快適なんだそうです。
人間と言うものを実はものすごく考え抜いた設計だそうです。
さすがIANIS様です。ありがとうございました。
なにか因縁があるのかな~コルビュジェと前川さんも続いているのでしょう・・・