東京交響楽団第35回新潟定期
オールモーツアルトプログラムということで心なしかお客様のいりも最近の東京シンフォニーにしては入っているような気がしました。
交響曲29番(通称モツニク)
ヴァイオリン協奏曲第5番
交響曲第39番
が演奏曲目。
指揮は正統派ものに強いユベール・スダーンさん。
ヴァイオリンソロはイリア・グリンゴルツさん25歳!
私はまたも定位置のステージ向かって右側の3階から見下ろしてました。
今回は隣にうちの4号をつれて一緒に鑑賞。
先に言っておきますが私はモーツアルトに特別な感情が全く無い人なのですごく個人的な感想を書きますね。
きっと「そりゃ違うぞ」と思われる人がいらっしゃるとは思いますが。
まず最初のモツニク!おぉすごい滑らかできれいな出だし!それからもずっととてつもなく美しい演奏がつづいて心地よい調べに~調べに~あぁ目が開かない~。。。いかん!心地よすぎるぞ!
もうちょっと角があってもいいんではないんでしょうか?
続きましてコンチェルト。おぉ出たぞ若年寄りな雰囲気を漂わせたグリンゴルツ!
師匠のパールマンの超強力な押しでDGから何枚かCDも出してますよね。
でもなんかピンと来なかったんですが今日は一発はじけちゃっておくれでないかい!
(演奏がスタートしました)ソロがとてつもなく美しい音色が続いて心地よい調べに~調べに~あぁ目が開かない~。。って「またかい!」
この手の演奏をダブルで続けられるととてつもなく苦しかったです。
ちょっと離れた席のご婦人がパンフをどさっと落とされたのも無理は無いっす。
師匠から受け継いだ美音はたいしたものですが、もうちょっとなんかあってもよかったんではないでしょうか。
でも3楽章はちょっと「こんなんもできるんだけどね」みたいにちょっとパッション感じられたことが救いでした。
前半終わって隣の4号が一言「コンマスが疲れ果てている。。」と言ったのが印象的でした。
さて後半は私も大好きな39番シンフォニー。
結論から言うとこれはよかった!すごくよくって大感激しました。
前半と後半は私には別物に感じられましたよ。
前評判通りのちょっと古楽的なアプローチの演奏でしたね。
固めのティンパニーがよかったです。
私はこのオケで一番好きなプレーヤーはこのティンパニさんなんですよ。
この方ルックスがいかりや長介によく似ておられるんですがなかなかすごい!
いつもうまいなぁ~と思ってます。
指揮者のスダーンさんも前半とは別人のように力はいってましたね。
この39番は生でしか聞けない名演だったと思います。録音してもよさは伝わらないみたいな。
特に4楽章のティンパニーのダイナミックスのつけ方が最高に良かったと思いました。
でもきっと今回の公演は古きよきモーツアルトのファンの方には「?」と思われた演奏会だったと思います。賛否いろいろあったと予想されます。
私は39番に関しては大拍手でした!
そうそう同じ土曜日の午前中とあるところにお招きいただきアコースティックギターのデュオを聴きました。
これもよかったなぁ~。なんかギターって郷愁をさそいますよね。
よし、来年度はギターデュオコンサートを企画しようっと。
これからちょっと大変になられるのでしょうが頑張って下さい。

演奏、たしかに前半と後半でやり方ぜんぜん違いましたけど、私の意見としては、もし前半の2曲を39番のように演奏してしまったらあっさりしたサラダにデミグラスソースをどっちゃりつけた様な味になるのかなぁと思ってます。なので、曲想をしっかりとつかんだいい演奏だったかなと思ってます。
ドラマチックなのが好きな人には前半は物足りないかもですが。。
たしかにモーツアルトの中期とかベートーヴェンの1番とかをすごく大きな構えでやる演奏ってなんか変なとこもありますもんね。
あれだけの優雅な音ってのもそう出せないと思うので、各パートは普通以上に神経使ってたかもしれないですね。
私は「あっさりしたサラダにピリっという和風ドレッシングがかかったような味」をちょっと期待してたんですよね。
でもあの前半は良く焼き上げられたホームメイドクッキーで、これもまたおいしいものですからこれもありですね。