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コンチェルト2号感動の毎日 concerto2.exblog.jp

新潟市西堀前通1のギャラリー蔵織さんの中に移転しました。


by concerto-2

これはびっくり!

ちょっとCD屋さんの人間としては笑われてしまうようなことなんですが。。

昨年末に発売になって超話題になった1枚!!
こちらなんですけどね。
これはびっくり!_e0046190_23493018.jpg

この伊勢丹のショコラのですね。。。じゃなくってw

そう、ミュンシュ指揮パリ管弦楽団の立ち上げ記念ライブです。
この中のベルリオーズの幻想交響曲!!!
や〜〜〜っと聞きましたよ。

なんじゃこれは!!!
それが聞いた第一の感想。

このCDの帯でコメントを書いているのは盤鬼平林直哉氏。
も〜このCDが出る前からず〜っと御本人から話を聞いていました。
すごいよすごいよ!って。

そして発売予告で全国のCDショップさんに流れた告知でのコメントがこれ

「これは人間の演奏ではない。神と悪魔が手を組んだ饗宴である。
大爆発、驚天動地、未曾有、空前絶後、千載一遇−こうした言葉をいくつ並べてもこの 演奏の凄さを言い表すのに十分ではない。
トリカブトの百万倍の猛毒を持った極めて危険なライヴ録音。(盤鬼)」

申し訳ないのですが、初めてこれを読んだ時は笑ってしまいました。
なになに〜この凄まじいコメント〜気恥ずかしくなっちゃうじゃんよ〜。。。って。
御本人にも「平林さん〜あのコメントはちょっと過激すぎませんか〜」って言っちゃいました。
それでも盤鬼さんは「いやほんとにすごいから、出たら聞いてみなよ! 名盤と呼ばれているEMIのものなんか全然目じゃ無いよ」とこと。

ふ〜〜ん。。と聞いてました。
私は実はあのミュンシュといえば必ず出てくるEMIに録音したブラームスの1番と幻想交響曲の録音はそんなに好きじゃ無いんですよね。
まずブラームス1番であればボストンとやった方が好きだし、幻想はなんか中途半端なような気がするんだな〜と感じていました。
それに年末はソレンコワのライブがあったし。

そもそもミュンシュのこの幻想ライブは話題になってるだけあって入荷してくると、すぐに売れてて、まぁ落ち着いた頃に買ってみるか〜と思ってたわけです。
そんなこんなで世間の熱狂をよそに今まで聞いてませんでした。

そして今日聞いたら。。ぶっとび!!!
盤鬼の書かれている凄まじきコメントはその通りだ!!
大爆発だ、驚天動地だ、未曾有だ、空前絶後だ、千載一遇だー!

こんな幻想交響曲初めて聞きました。
いや幻想という曲だけでは無くて、こんなに燃え上がった交響曲演奏は久方ぶりに聞きました!!
も〜1楽章の終わりや2楽章の頭、断頭台の勇ましきかけ声、そして最終楽章までくるとその場の聴衆になったかのような気になります。
もー熱い!!ものすごい盛り上がり。
これはもう文句無しです。あのEMI盤なんかほんとに目じゃないですよ。

と、12月に買われたお客様にすれば
「な〜に今頃そんなこと言ってんの?」とばかにされることでしょうけど。
まだお聞きで無い方いらっしゃいましたら、これは買いです!!
いやびっくりしました。

壮絶なる名演といえばですが、私はいつもお客様から「お勧めのCDを〜」と言われた時に
3曲だけ「この曲のなにかCDはお持ちですか?」と聞く3曲があります。
それは
ベートーヴェンの運命とマーラーの9番とショパンのピアノ協奏曲の3つ。
なぜかというと
この3つに関して一般的に超名演とされているものでもファーストチョイスの場合には私がお勧めしないものが有るからです。
それは
ベートーヴェンの運命ではフルトヴェングラーの例の復活の運命。1947年5月27日のベルリンライブ。
マーラーの9番ではバーンスタインがただ一回だけベルリンフィルを振ったライブ。
ショパンではツイメルマンが引き振りをしたもの。
の3つの演奏はお勧めしません。
おそらくはこの3つの演奏は「ベストCDはこれだ!」みたいな特集では必ず上位、いやおそらく第1位に選ばれている事と思います。
誰しもが認める超一級の演奏!!

ですが
あまりにも個性的すぎるんです。
なのでこれを最初の1枚としてしまって、この演奏で曲のイメージをつかむとその後なかなか抜けだせない。他の演奏を聞いてもなんだかな〜と思う事でしょう。
あともう一つは
せっかくこの凄まじき演奏を聞いても、その凄さを分かってもらえないのでは?と思うのです。
例えばフルヴェンの運命でのあの最終楽章にうつるブリッジのすごさはぜひ凄みと感じてほしい。
でもあれで初めて聞くとなると、なんというか非常にもったいない。
そう思っちゃうんですよね。
だからとりあえずは正統派の演奏を聞いてから、この3つの演奏を聞いてほしい。
最初の刷り込みってほんとうにその後に影響をおよぼすものです。
ほんとうにすごい演奏なだけに、この演奏で刷り込んでほしく無いんです。
私の知り合いにもいらっしゃいます。
ツイメ様の引き振りで覚えちゃったら、もう何聞いても物足りない。とのこと。
うーん、あれで覚えられるとなぁ〜
なかなか起動修正は難しいと思います。

実は私にもあるんですよね。そういう思い出が。
それはこれ
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ブラームスのピアノ協奏曲第2番。
演奏は
バックハウスのピアノにカール・ベーム指揮ウイーンフィル。
言わずとしれた大名演です。
これから入ってしまったんですよね。
もうこれが標準と刷り込まれた結果、その後いくつもの演奏を聞いてもすっごく物足りなく感じたものです。
も〜みんな宇野なんとかの本を読んでしまったばっかりに(笑)
でも、そのうちにポリーニ&アバド&ウイーンフィルという全くアプローチが違う爽やかな名演に出会って呪縛から逃れられました。

やはりいろいろな演奏の良さみたいなものを感じてほしいものですよね。

と、久々にそんな心配事さえ感じさせてくれる今回のミュンシュの幻想ライブ。
これで刷り込んだら、もー他では満足しないかも〜と。
そんな1枚です。
まだお聞きで無い方はぜひ!!
とにかくびっくりしました。

今日の水曜日から県民会館のギャラリーAで
新潟大学の美術専攻の皆さんの卒業修了制作展が行われています。
私は今日行ってきました。
音楽の場合も卒業演奏会と言うものがありますが、美術の場合も毎年こうして展覧会が行われています。
やはり同じように大学生活の全てを注ぎ込んだ作品の数々。力がこもっています。
無料で8日の月曜日まで行われていますので、もし県民会館の方にお立ち寄りのさいにはギャラリーにもよってみてください。

今週はいい個展もスタートするものがありますよ。
そういったものをまとめてお知らせしますね。

明日の朝には雪が溶けてますように。。。(外を見ました。。。無理だな〜。。はぁ〜)
by concerto-2 | 2010-02-03 23:53 | CDの紹介 | Comments(0)