「クラシック・プレス」ってご存知ですか?
「クラシック・プレス」という輸入クラシック専門誌があったのをご存知でいらっしゃいますでしょうか。
現在では発刊されていません。
1999年といいますからもう10年前ですね。その夏に第1刊が発売されて、最後は2003年春に第14号で終わった、通の間では伝説となっている本です。
今ではクラシック・ジャーナルとか、あとアウトサイダー的なものでクラシック・スナイパーというものがありますが、それらの先駆けとなったもので、なおかつ輸入CD専門という超ウルトラマイナーなテーマに挑み続けた本であるわけです。
その伝説の本の編集長が、「盤鬼」平林直哉さんだったのです。
このクラシック・プレスですが、私はもう入手は中古本屋さんしかないと思ってました。
もう廃刊して6年ですからね。
先日そのことを平林さんと電話で話した所
「あるよ。」
とのこと。聞けば出版社さんの方にまだ在庫があるんだそうです。
早速出版社の担当さんを紹介していただき、直接お話しして資料を送ってもらいました。
なんと全14刊のうち品切れになっているのは第8号だけとのこと。あとの13刊は在庫がありました!!
このクラシック・プレスは平林さんが編集長となって何人かの評論家さんたちと作ったマニア向けの本で、新譜のレビューなどもレコード芸術とはひと味違います。
特にヒストリカルものに関してはマニア垂涎の「英雄ディスコグラフィ」だとか「ベルリンフィル ディスコグラフィ」「クナッパーツブッシュ演奏会記録」などの資料もあったり
そしてなんといっても目玉は一般には入手出来ないような音源を付録としてつけていたことです。
これがすごい。
「フランスヴァイオリニストの粋を聴く1925〜1939」などは資料としても貴重。ゴロワノフの演奏をまとめたものとかレナーSQのものとか録音史上最初の80年前の第九録音などなど、そのCDだけでも代金分の価値はあります。
平林さんからとにかく読んでみて!と今日いろいろと送ってもらいました。

たしかにもう6年前に終わった書籍ですが、今でも読み応え充分です。
それにやはりこの付録CDはすごい。今夜は「フランスヴァイオリニスト1925〜1939」を聞いたのですが、タイムスリップする感覚が味わえます。
ということで
このクラシック・プレスを書店の方に頼もうとすると、たぶんちょっと面倒な事になるかも知れません(6年前に廃刊になってますからね)。そこで私の方にご連絡戴ければ直接担当さんから送ってもらえるようにルートを作りました。
全巻の内容が知りたいという方には一覧みたいなものも差し上げられますので。
よかったら「クラシック・プレス」よろしくお願いします。
実はなんでこんな話になったかと言うと、盤鬼さんから電話がかかってきて
「次のクラシック・スナイパーに店の名前のっけていい?」とのことだったんです。
なんでも盤鬼さんの個人レーベル「セレナーデ」について特集記事を書いたそうなのですが、そこで取り扱っているショップも紹介するんだとのこと。
なんせその「セレナーデ」レーベルって日本でも扱っているのは数店。その中で店売りしてるのなんて更に数店舗。たぶん一桁では?
そういうことなので紹介してくれるんだそうです。盤鬼様ありがとうございます。
そして! そんなヒストリカルの鬼が更にマニア向けの意味で作っている「セレナーデ」レーベル、近々に全商品置いてみますので。
もー平林直哉フェアでもしようかな! ご本人にも来ていただいて。
サイン会か講演会でもしてもらいましょうかね。
(人集まるかな。。。)
夜は盤鬼平林様を囲んで飲み会!!とか。(集まらないかもね。。。)
そんなこんなでいろいろと考えております。なるべくなんかやるにしても眉間に皺をよせるようなのでなくって楽しいのがいいですよね。
余談。
平林さんには聞いてみたい事がありました。
「ねえ平林さん、平林さんの奥さんってテレビで最近「せつぐー!」とか怒って店員指導してる人っすか?」
大爆笑で返されました「ちがうよぉぉ!」
。。。そっか、違ったのか。。。もしかしてと思ったもので(笑)
では最後に今日のCD

昨日、県政記念館での歴史的なコンサートとなった弦楽三重奏版ゴールドベルク。
その最初の録音で、歴史的名盤として名高い録音。ヴァイオリンは編曲者自身シトコヴェツキー、ヴィオラはコセ、チェロはマイスキー。グールドに思いを馳せたシトコヴェツキーの気持ちが伝わって来るような演奏です。
この後弦楽トリオ版はCDでも何枚かでてますが、やはりこれは「特別な1枚」といえると思います。

これは御大にも伝えておきますね。
ぜひ新潟にお立ち寄りの際にはお越し下さい。
御大とはまた今月末近くに会う事になってます。
ありがとうございました。