コンチェルト2号感動の毎日 concerto2.exblog.jp

新潟市西堀前通1のギャラリー蔵織さんの中に移転しました。


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まず最初にお知らせです。
明日スタジオAでおこなわれるこの公演
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シューベルトの歌曲コンサートは、おかげ様で満席になったそうです。
当日券も出す分がない。。。。ほどらしいです。
それでも!という方は連絡先の 080−2032−5434 佐藤さんまで電話してみて下さい。
満席になるとは嬉しいことです!!
えーちゃん、この前暖かきお声をかけてくださった「美咲町の住人」様も楽しみにしてますよー!とのことです。素晴らしいメンバーによる演奏会です。ぜひお楽しみに!

ということで
今日のお話。午前中は吹奏楽、そして午後は白山公園内にあります燕喜館で午後2時から行われた
「枝並千花 ヴィヴァルディ四季全曲演奏会」
に行ってきました。
東京交響楽団をはなれ、今年からソロとして活動を始めた枝並さん。
さすがの人気者です。会場は満員。
プログラムは
モーツアルト ディベルティメント第1番
ヴィヴァルディ 四季

アンコールは四季より冬の2楽章。

というプログラムでした。
四季の春までを前半、そして休憩、で夏から後半という構成でした。
燕喜館はクラシカルな建物なので外からの音も聴こえて来ます。
春の時は外から鳥の声が。秋や冬では天候も少し陰って風の音など
まさに曲とマッチした情景でしたね。
こういうライブ感はホールでは味わえません。

演奏は枝並さんの艶があって豊かで明るい音の魅力全開といったいい〜演奏だったと思います。
帰りがけに当店のお客様の方より「冬の2楽章が好きになりました」とか「モーツアルトの出だしのとこには思わず拍手したいと思いました」との声をお聞きいたしました。
演奏者さんにしてみたら、曲のよさをお客様に知って頂くっということが最高の喜びではないかと思います。大成功の演奏会でしたね。

あとこの燕喜館のよさというものも多くの方に知って頂けたようです。
いいとろなんですよ。演奏会にも使えます。意外にお安いんですよ。
スタッフの方々もとてもいい方ばかりです。

枝並千花さんはこの春4月頃にCDを出されます。
そしてその記念コンサートとして、こちら
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5月9日(土曜日) 15時開演
場所がりゅーとぴあコンサートホール!!おぉすごい!
昨年に東京の方でやられたフランス物のシリーズの中からの選曲で構成されるそうです。
5月9日というと夜には新潟室内合奏団さんの演奏会がありますが、ちょうど枝並さんのが終わって室内に、といういい繋がりになりますね。
どちらも満員になるといいですね。ぜひ足を運びましょう!

さてさて、本日最後は19時からのポッチャリーノ四重奏団です。
お客様もみんなポッチャリーノだったら面白いだろうな〜。
私はお仲間には入れないかも知れませんが(勧誘されたりして)
行ってきまーす!
by concerto-2 | 2009-01-31 18:05 | 演奏会のこと | Comments(3)
まず今日の土曜日は午前中、りゅーとぴあでおこなわれている
「下越バンドフェスティバル」をちょこっと聴いて来ました。
ikaubonさんが指導されている中学校に間に合いそうだったためです。
皆さん一生懸命の演奏でした。私もブラバンやってみたかったな〜と思いました。
実は誘われたことあるんですよね〜。パートはフルートだったのですが、やってりゃよかったかな〜と思います。タイムマシンがあればやってますね。
ikaubonさんの後に新潟商業さんの演奏でした、さすがは県下トップの実力。
すごいものです。

それで盤鬼、平林直哉さんからメルマガ第7弾が届きました。
ではどうぞ!
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盤鬼のつぶやき第7回
2009年1月31日号

ヨウラ・ギュラーを聴く

 ヨウラ・ギュラーYoura Gueller(1895-1980)はその昔、「女優にならないか」と誘われたことがあるという。確かに若い頃の写真を見ると、そう言われるのも十分にうなずける。とはえい、いくらきれいとはいっても演技が出来るかどうかが問題なのだが。
 ギュラーの演奏は以前、ニンバスから出たベートーヴェンか何かを聴いたことがあるが、全く記憶に残っていない。しかし、今度Tahraから発売されたInedits Youra Gueller(TAHRA650)は強く印象に残るものだった。
 収録されているのはシューマンの交響的練習曲(1962年4月6日)、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番(1958年1月15日、アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団)、アルベニスのトリーナ〜「イベリア」より、以上の3曲。この中で極めつけはベートーヴェンである。
 いかにも女流らしい柔らかいタッチで始まるが、やや遅めのテンポを一貫させ、それほど崩しては弾かない。和音の響かせ方に独特なものがあり、その気品溢れる音色とあいまって独特の個性を放っている。だが、カデンツァに入ってものすごく驚いた。通常の3倍かと思われるほどテンポは遅く、しかも極端なピアニッシモなのだ。私は、しばし口をあんぐりとしていた。それは、今まで全く聴いたことのないカデンツァである。第2楽章はこの気分を持続したように、今にも止まりそうなほどゆったりしたテンポ、そして繊細な弱音で歌っている。途中、指揮者がこらえきれなくなって棒を降ろしてしまうような場面もある。でも音楽は決して陰々滅々と暗くはない。むしろ、暖かい夢心地といった方が適切だろう。
 第3楽章は舞うように、軽やかに上品に歌うが、トリルかけ方ひとつにも独特の味わいがある。こんな個性的な演奏があったのかと、感心するばかりだ。いずれにせよ、この演奏はこの曲を愛する人には一聴を強く勧めたい。音質は、この時代のライヴとしては最上の部類。
 シューマンはベートーヴェンと違って男性的で彫りの深い表情を見せている。しかし、逸品はアルベニスであろう。ベートーヴェンでもあったような和音の独特な響かせ方と、崩すとは言わないまでも、微妙に変化させた独特の語り口が鮮やかな色彩感を演出している。ソロの2作品はスタジオでの収録らしく、音質は協奏曲よりもさらに鮮明。(平林 直哉)

追伸
 第5回のアイダ・シュトゥッキで、彼女は「Discopaedis of the Violin」の第2版には出てこないと書いたが、これは完全な見落としであった。その原因は、シュトゥッキがアルファベット順に入るべき場所に入っていなかったことによる。これは第2版を制作中に、順序を誤ってしまったことが推測されるので、「出ていない」と書いたのは私の責任ではないとも言える。しかし、こうした文献にこの程度の誤りは日常茶飯事なので、それを見抜けなかった私が悪いと思う。これがたとえば、シュトゥッキがSではなくZの項にでも入っていたら、それは明らかに本が悪いと言える。詰めが甘いと反省します。
♪♪♪♪♪

平林 直哉

**************

これ読んで思うのは。。。

「美人ってどんな?」

ではないでしょうか。

ちなみにこんな方ですよ。
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たしかに往年の大女優といった雰囲気ですね。
演奏はかなり個性的な方です。
取り上げられたCDは現在在庫あります。

さぁそろそろ、現代の美人演奏者、枝並千花さんの「四季」演奏会に出かけなくては!!
by concerto-2 | 2009-01-31 13:09 | サイト・ブログのご紹介 | Comments(1)
いよいよ1月ももう終わりですね。
遠藤麻理さんと一つの部屋に二人っきりで年を越した、あの日から。。。。。
(ってスタジオですから)
なんか長かったなぁ〜というのが私の感想です。
なんか毎日いろいろなことがありすぎる!ですよ。

1月の最終日はりゅーとぴあで「下越バンドフェスティバル」もあるそうです。
私の予定はもう締め切りましたが燕喜館での枝並千花さんがソロをとるヴィヴァルディの「四季」演奏会。これが2時開演です。
早々に満員札止めとなったこの演奏会。枝並さんがソロとなって新潟では最初の演奏会になるの。。。かな? きっと良いスタートをきられるはず。楽しみにしてます。

そして夜には7時からだいしホールで行われる
「ポッチャリーノ弦楽四重奏団 演奏会」
どこぞのイタリア人の団体と思ってしまいそうな(思わないかな?)ポッチャリーノ。
まぁ名前の由来は。。。その名の通り。。というわけで。
しかしこの4人は新潟のオケでは大活躍をしている4人なんです。
ぜひお楽しみに。それに無料ですし、お得ですよ。
ぜひ痩せ形の方もポッチャリーノを聞いて、心をぽっちゃり〜のにして下さい。

それで本題。
2月は私の一押し!は画廊フルムーンのコンサート・シリーズ!!
もう毎日予約が来ています。
11日の渋谷陽子さん、22日の市橋靖子さん、28日の庄司愛さんの3つは5時からの2回目の公演を受付いたしております。2時の会はおかげさまでこの3つは満席です。

演奏の曲目とかがわかるといいなぁ〜という意見を多く聞きました。
それでちょっとご紹介。
8日の北住順子さんのソプラノコンサート。
日本の歌、子守唄、外国の歌という構成です。
日本の歌は「早春賦」「砂山」など外国の歌には「アヴェマリア」「すみれ」などなど全部では16曲のもりだくさんの内容になっています。

11日の渋谷陽子さん&佐藤芳明さん チェロ&アコーディオン デュオコンサート。は
クープラン:演奏会用小曲集
ストラヴィンスキー:イタリア組曲よりセレナータ
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
ほか となっております。

15日のチェンバロ八百板さんの「チェンバロの響き」コンサート。は
バッハを中心としたプログラムになるそうです。
噂では「平均律」からやろうかな〜とおっしゃられてたという話も。
王道中の王道。楽しみですね。

19日の奥村健一さん&松村牧子さん 箏&ヴァイオリン コンサートは
〜隠れた小品を探して〜というタイトルで主に邦楽の知られざる小品を演奏されます。
邦楽と言っても、今の邦楽ってすごいですからね。
実は奥村さんからはプログラム全曲を教えてもらってるのですが、アンコールは全然邦楽でも知られざる小品でもない面白い曲になってます。もしかして奥村さんがファンなのかな?

22日の市橋靖子さん&川崎祥子さん フルート&電子ピアノ「月と音の世界」。は
フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン
イッツ・オンリー・ア・ペーパームーン
ほか。となっています。
芸達者なお二人です。きっとエンターテインメント感あふれる楽しいコンサートになることでしょう!

28日の庄司愛さん&井浦聡さん ヴァイオリン&ギター コンサート。は
プフォール:ブエノスアイレス組曲
パガニーニ:ヴァイオリンとギターのためのソナタ作品3−4
ほか。となっています。
ヴァイオリンとギターってなかなかいいんですよね〜。曲も結構あります。
今回のメンバーの中でも最も若いお二人のフレッシュな演奏をお楽しみに!

ほんとうにおかげ様でご予約をたくさんいただいております。
これから予約しようと思ってる〜という方はぜひ御早めに。
by concerto-2 | 2009-01-30 17:26 | 演奏会のこと | Comments(2)
久々にいい天気になりました!!
今日は出かける用事をこなせそうです!

さて先日、えーちゃんこと栄長敬子さんの素敵な文章とともにご紹介した、今週日曜日にスタジオAで行われる
「シューベルトの歌曲 その世界を味わう」
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栄長さんに続いては、歌う方のメンバー。ikaubonさんこと高橋宣明さんよりもコメントを頂きました。
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 シューベルトといえば、「歌曲の王」ということで、シューベルトの歌曲を取り上げたコンサートを開催いたします。ドイツ語による歌曲は「ドイツリート」と呼ばれ、イタリアオペラや日本歌曲と並び、我が国の声楽界で取り上げられることが多いです。しかし、新潟ではオペラアリアや日本歌曲がコンサートによく登場しますが、まだまだドイツリートのみのコンサートは少ないと思われます。かく言う私自身も、は大学4年間は合唱とオペラに明け暮れドイツリートはほんのちょっぴりしか取り組みませんでした。大学院に入ってあらためてシューベルトやシューマンのドイツリートを歌うようになりました。今回、私を含めて4人の歌い手が二人のピアニストととともにシューベルトの歌曲を研究・発表する会を立ち上げました。
 そもそも「シューベルティアーデ」とは当時売れない作曲家シューベルトを売り込もうとした友人たちの立ち上げたサロン的な組織(?)だったようです。私たち6人もシューベルトをもっと新潟に売り込もうと思っております。雪の新潟ですが、是非りゅーとぴあスタジオAに足をお運びください。(すでにりゅーとぴあのプレイガイドはチケット完売だそうです。)

                             テノール  高橋 宣明

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おぉ!りゅーとぴあのインフォでは完売ですか!
当店は前売り券があまだあります!ぜひ!

PS.お昼にりゅーとぴあインフォさんに確認したらチケットをtek310さんが補充されてるそうです、りゅーとぴあもあるそうです!!素晴らしい連携!

ikaubonさんといえばついでにもういっちょ!
こちらもお知らせです。
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新津本町二番館多目的ホールにて4月5日(日曜日)午後2時からの
「吉田友子 ソプラノリサイタル」
こちらにも賛助出演されます!!
チケットは1000円。これも扱っております!!
これはなんといっても、主役の吉田友子さん!!新津出身で中央高校、東京藝大を出られた若きエース。
そしてなんといっても「美人」です!
2回生で聞いたことがありますが、華がありますね〜。
こうしたことって特に声楽の人には大切なことだと思うんですよ。ちゃかしてるわけではありません。
うちのファミリーの方に順序をつけるわけにはいかないので、外して(怖いし〜)
全くの個人的でいっちゃいますが、新潟関連の若手演奏家さんでは美女5本の指に入ると思っています。
ぜひこちらも!
まぁその日は東京都交響楽団dayでもあるのですが、ぜひ唄を!という方にはよろしくお願いします。

業務連絡:りえるさんブラームス入ったんでとっておきまーす。
by concerto-2 | 2009-01-28 10:27 | 演奏会のこと | Comments(5)
盤鬼、平林直哉さんからのメルマガ「盤鬼のつぶやき」が5弾、6弾と届きました。

ではご紹介。
まず第5弾から!

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盤鬼のつぶやき第5回
2009年1月24日号

アイダ・シュトゥッキのこと

 昨年末のこと、レコード会社の担当者から「アイダ・シュトゥッキ(Aida Stucki)というヴァイオリニスト、ご存知ですか?」、こう言われて私は反応出来なかった。担当者は続ける、「ムターの先生らしいですよ」。渡されたCDはTAHRAの663という番号のもの。それでも私はピンとこなかった。
 「Discopaedia of the Violin」という本をご存知だろうか。これはカナダのJ.クレイトンが著したものだが、内容は古今東西のヴァイオリニストのディスコグラフィ集で、1990年頃に第2版が出ている。大きさはA4よりわずかに大きく、この第2版は4巻分が幅約11センチもある。収録されているヴァイオリニストの数は何人だろうか、おそらく数百人ではあるまいか。たとえば日本人では江藤俊哉、前橋汀子、漆原朝子、潮田益子なども含まれていることからもわかるように、世界的にはそれほど有名ではない奏者までも網羅している。ところが、この本にはシュトゥッキは出てこない。さらに調べていくと、彼女が録音したものと言えばモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第1、2、7番(ピリオド)、シェックの弦楽四重奏曲(レーベル不明)くらいしか見あたらない。残した録音もこれだけ地味であれば、彼女の名が知られていないのはむしろ当然なのかも知れない。
 彼女の略歴はTAHRAの解説のよると以下の通りだ。1921年、ヴィンタートゥール出身の父とシチリア出身のもとでカイロに生まれる。母は美声の持ち主であり、シュトゥッキの名前アイダはイタリア・オペラ好きの母からさずけられた。彼女の最初の先生はドイツの指揮者、ヴァイオリニストのErnst Woltersだった。1937年、母の病気のためシュトゥッキはヴィンタートゥールに戻るが、その後カール・フレッシュに師事、さらにチューリッヒではバルトークと交友のあったStefi Geyer(1888-1956)にも師事している。彼女はハスキルともしばしば共演していたらしいが、その後の詳しい活動については触れられていない。
 シュトゥッキとムターとの出会いは1974年、ヴィンタートゥールでムターがメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を弾いた時である(この時、ムターは11歳)。演奏の直前に楽器の調子が悪くなり、それを救ったのがシュトゥッキだった。これがきっかけとなり、ムターは彼女に教えを乞うことになったらしい。
 さて、このCDに含まれる演奏だが、1949年12月30日、ヘルマン・シェルヘン指揮、ベロミュンスター・スタジオ管弦楽団、曲目はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲である。音源はシュトゥッキ自身が所持していた78回転盤(恐らくアセテート盤であろう)とのことで、音揺れや歪みもあり、特に伴奏の音は強い音が終始割れ気味で、決して良いとは言えない。だが幸いなことに、独奏はマイクに近いようで、極めて鮮明に捉えられている。その演奏だが、全く予想もしなかった美しさであった。古い世代に属する、特に女流ヴァイオリニストには独特の音程の取り方をしたり、一風変わった弾き方をする人も多く、そうしたものが独特の味わいを醸し出すことも多い。しかし、このシュトゥッキは全くの正統派だ。その意味では知性派フレッシュの教えを忠実に守っていると言える。しかし、微妙な変化と輝かしいほどの高貴な音も彼女の特色なのだ。たとえば第1楽章、ややゆっくりと、いかにも昔風な感じで手探りに始まる。だが、その音には何とも言えない柔らかさと気品が満ちあふれ、みるみるうちに引き込まれてしまう。緩急の付け方も見事で、実にさりげなく、かつ自然に行われている。第2楽章の美しさにも驚いた。この楽章のこんなにきれいな演奏も、ここしばらくはめぐり会っていないような気がする。決して甘くべたべたと歌っているわけではないのに、いちじるしく夢心地にしてくれるのだ。第3楽章のいくらか遅めのテンポ設定も見事だ。これ以上遅くするともたついた感じがする、その一歩手前で踏みとどまっている。そして相変わらず硬軟、緩急のさりげない変化が実に見事。このCDのブックレットの冒頭にはムターの「この録音は弦楽器を弾く人、音楽愛好家すべてに必携である」という一文が掲載されているが、これは決して大げさではないと思う。
 余白にはバリリの独奏によるバッハのヴァイオリン協奏曲第2番が収められている。いかにも唐突なような組み合わせだが、ベートーヴェンと同じくシェルヘンの伴奏ということで採用されている(周知の通り、このTAHRAはシェルヘンの娘ミリアムが切り盛りしているからだ)。ブックレットに記述はないが、このバッハは有名なウェストミンスター原盤である。
 今回の復刻盤は、さすがTAHRAである。自前レーベルGrand Slamにはとうてい出来ない。

♪♪♪♪♪

平林 直哉

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続いて第6弾

盤鬼のつぶやき第6回
2009年1月25日号


フルトヴェングラーとトスカニーニ

 戦前、戦後を通じて世界中の人気を2分した指揮者がフルトヴェングラーとトスカニーニだったことはあえて強調するまでもない。この両者はお互いを強く意識したことでも知られているが、ある新聞記者が「あなたのライバルは誰ですか? 教えて下さいよ」と何度もしつこく迫ったら、トスカニーニは激怒しながら「フルトヴェングラー!」と答えたという逸話がある。また、戦前のザルツブルク音楽祭の時、2人は路上で鉢合わせし、トスカニーニがフルトヴェングラーに対して「ナチスの統治下で演奏するなど、もってのほか」と非難し、それに対してフルトヴェングラーは「ナチス統治下であっても人々がバッハやベートーヴェンを聴く自由はある」と言い返し、激論に発展したと言われている。
 この2人の巨匠だが、ともに1954年に活動の終止符を打っている。あと1年たてばステレオ録音が実用化されるというところで、2人ともが活動を終えているというところも、歴史の不思議というか、単なる偶然とは思えないのだ(トスカニーニにはいくつか実験的なステレオ録音は存在するが、正規のものはない)。
 さて、私が気になるのはフルトヴェングラーはトスカニーニが引退したニュースをどのように受け止めたかということである。1954年4月4日、トスカニーニは指揮をしている途中で記憶を喪失し、会場は長い沈黙に支配された。ラジオの生放送では「トラブルが発生しました」とアナウンスされ、ブラームスの交響曲第1番の冒頭がしばらく流されたあと、間もなく演奏は再開された。このショッキングな出来事のあと、トスカニーニは引退を表明、以後、公の場には一切姿を現さなかった。このニュースもフルトヴェングラーところにはただちに伝えられたと考えるのが普通だろう。フルトヴェングラーは特に戦後になってから作曲をする時間を欲しがっていたので、これを聞いて「そうか、私も早く引退して作曲に専念したいものだ」などと思ったのだろうか。しかしながら、少なくとも私が知る限りでは、フルトヴェングラーがどんな感想を抱いたのか、それを記した文献はないように思う。
 一方、トスカニーニは引退後、1957年に亡くなっている。そうなると当然、トスカニーニも1954年11月のフルトヴェングラーの訃報を耳にしているはずである。1965年、ダニエル・ギリスはフルトヴェングラーの弔辞を集めた"FURTWANGLER RECALLED"(邦訳『フルトヴェングラー頌』、仙北谷晃一訳、音楽之友社)を著している。同書に掲載されているのはワルター、カザルス、ストコフスキー、ベームなどの指揮者、オネゲル、シェーンベルク、ヒンデミットらの作曲家、メニューイン、シュナイダーハン、カーゾン、フラグスタートなどのソリストたち、あるいは旧西ドイツ首相アデナウアーなど、そうそうたる顔ぶれである。しかし、ここにもトスカニーニの名前はない。トスカニーニは戦後のウィーンですら「ナチスの残党がうようよいるところになど絶対に行きたくない」と語っていたらしいが、このフルトヴェングラーの訃報をトスカニーニはどう受け止めたのだろうか? 「フルトヴェングラーの死去、それは私にとってナチスの残党のひとりが亡くなったというだけだ」、というようなことを漏らしたのだろうか?

♪♪♪♪♪

平林 直哉
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こんな2日連続で「つぶやく」なんて〜盤鬼様長続き大丈夫っすかぁ?
でもムターの師匠って興味ありますね(第5弾)
そもそも考えてみるとムターってけっこう有名になるまで謎が多いと思いませんか?
ほとんど知られていない。
なぜにカラヤンは目をつけることが出来たのだろうか。
コンクールにも出てないと思うし。
今回の師匠登場はそんなものに一石を投じる1枚になりそうですね。

盤鬼様ありがとうございます。
by concerto-2 | 2009-01-27 19:11 | サイト・ブログのご紹介 | Comments(0)
私も全然知らなくて、メンヒさんのブログで今朝知ったのですが。

「ガラスの仮面」の43巻が出るそうです。
たぶん新潟地区は今日発売かな。
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前の巻からは4年振りくらいだそうで、さすがに長いっすね〜。

ほんとうに終わるのか?という意見も出ているそうです。
私的にはかなーり内容がスピリチュアルっぽくなってきてて、ついて行きづらい所もあるのですが。
とにかくマンガ史に残る名作だと思うので買って来たいと思っております。
それで何度も書いたことがありますが、作者の美内すずえさんは私の親戚筋にあたる方でして、でも会ったことはありません。
でもうちの実家には何度も来てて一度はお会いしたいと思っているんですね。

昨年ちょっと実家に帰った時
「すずえおばさんって今度いつ来るんかな〜」と妹に聞いたら
「この前来たよ」
「はぁ〜〜〜!」
「ほんのこの前きてたよ」

いらしてたそうで。。。以前私がガラスの仮面を読んでない頃、きてるよ〜くる?と聞かれて
「ふっ、いかない〜」
と言ったのをみんな覚えてて誘っても来ないもんだと思ってたらしいのです。

たしかにその頃はそう。
しかしその後ふとした時に読んだら超面白くて
「ぜってーあいてー!」
と心が変化したのです。

実は旦那さんには「遊びにきなよー」と誘われているのですが。。

うちの父親などはおばさんが来た時は、お茶だとかなんだかんだでこき使っているそうです。
素顔はとっても明るいふつーのおばさんだそうです。
あ〜お会いして。。。そして私をマンガの中に出してもらえないだろうか!という野望を実は心の奥底に思っているのであります。。

さて話題変わりまして
フルムーンの2月コンサートシリーズは大盛況でありまして
11日の渋谷陽子さんの回が満員になりましたので5時からの追加公演をします。
続いて22日の市橋靖子さん&川崎祥子さんの回も5時からの追加公演をすることになりました。
そしてそして28日の庄司愛さん&井浦聡さんの回も5時から追加公演をすることになりました!!
どうぞ5時の回もご予約承っております!
よろしくお願いします。

1月もそろそろ終わりですね。
2月はバレンタインデー!があります。
どうせもらえるなんてないさ!と思っている私は毎年この時期は買う方に大注目です。
この時期しか新潟では販売しないのがありますからね。
そして今年は!!なんと!!あのわざわざ東京まで買いに行こうかと思っていた

ピエール・マルコリーニ

が伊勢丹新潟店に出店するではないですか!!
こ、こ、これは買いに行かねば!並ばねば!

数年前に伊勢丹にジャン・ポール=エヴァンのチョコが初上陸したときも初日に買いに行ったんです(以外にすいてた)
マルコリーニって初めてではないでしょうか。
今から楽しみです!!
2月4日スタートです!
by concerto-2 | 2009-01-27 10:29 | 書籍・コミックのこと | Comments(9)
今日、日曜日は本当は中央高校さんの卒業演奏会を聞きに行こう。。。。。と思っていたのですが、天候が思わしく無く、ついでに言えば私の膝も思わしく無く。。断念しました。

それで今日行って来たのは音楽文化会館で行われていた
「第7回 新潟県ヴォーカルアンサンブルコンテスト」
に行ってきました。
まぁぴっちぴち!の女子高校生に囲まれる予定が、きゃっぴきゃぴの女子中学生に囲まれることになったわけです。
午後からは中学生、夕方からは一般の審査で、私が入ったのが午後だったためです。
しっかし私の周りの中学生の皆さんは上越の中学生。きっと朝早くバスで出て来て、こんな夕方までいるって疲れるだろうな〜と思いました。
寝ちゃうのも無理ありません。。

も〜全部で59団体とのこと。私が入ってからだけでも37聞きました。お腹いっぱい〜。
でもみんな一生懸命だし、やはり合唱って聞くといいですよね〜。
普段なかなか聞けない地方の皆さんのも聞けたし、行って良かったです。

さて!来週の日曜日は!!
ぜひともこれをお勧め!!
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新潟シューベルティアーデによる
「シューベルトの歌曲 その世界を味わう」
これをお勧めします!!
私がとやかく言うよりメンバーの「新潟音楽界、息子のお嫁さんにしたい演奏家第1位」!(と私が勝手に思ってる)栄長敬子さんより熱いアピールコメントを頂きました!!
読んで下さい!

……………
皆様、「新潟シューベルティアーデ」と申します。
こんな大それた名前をつけてしまいました。
名に恥じないように、シューベルトを愛する思いの強さとこだわりは、
どこにも負けないような会にしていきたいと考えております。
何をする会?かと言いますと、「シューベルトの歌曲を楽しむ会」につきます。
今回は、第1回演奏会ということで、
・有名な歌曲
・初回にちなんで、「誕生」「始まり」「生命…息吹…」が感じられる作品
の2部構成と致しました。
演奏者は、
北住順子(ソプラノ)
佐藤匠(バリトン)
高橋宣明(テノール)
中森千春(メゾソプラノ)
栄長敬子(ピアノ)
吉田有希子(ピアノ)
の6名で演奏するのは、シューベルトの名曲15曲
糸を紡ぐグレートヒェン、菩提樹、セレナーデ、ガニュメート、
若き尼僧、アヴェ・マリア、ます、鳩の使い、魔王、
歌びと、薔薇のリボン、春の神、希望、至福、ズライカ
です。

新潟シューベルティアーデでは、
色々な角度から、「シューベルト」「歌曲…ドイツ歌曲」、「詩」…文学、文化…
へと、味わい深めていきたい!と夢を膨らませております。
まず今回は、詩からも味わいたいという第一歩、
原詩と対訳もあわせてお楽しみいただきたいと準備を進めております。
…楽しんで頂きたい、と同時に、この作業は、している当人達が一番興奮してい
ます(笑)!
あぁ、やっぱりシューベルト…!という高まる想いを、
6人の相乗効果で、ご一緒にお楽しみ頂けましたら嬉しいです。

栄長敬子
………………………
栄長さんありがとうございました!

今一度日時などをお知らせすると
2月1日(日曜日) りゅーとぴあスタジオA 午後2時開演
チケットは当店でも絶賛発売中!前売り1500円です。(当日は1800円)
ぜひ来週の日曜日はシューベルトをお聴きにいらして下さい!

えーい、ついでにもう一つ!
えーちゃん、い、いや栄長さんの美しきお姿を「もっと見たいぞ!」という方には!!
こちらもありますぞ!
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「ときどき神田楽器」。。。でなくって「ときどき管打楽器」(笑)
こちらにも参加されております!こちらもチケット扱っております!
ぜひ「新潟音楽界 息子の嫁にええのぉ第1位」えーちゃんのお姿をご拝謁にお越し下さい!
by concerto-2 | 2009-01-25 19:03 | 演奏会のこと | Comments(3)
昨日は雪の中、午後1時からりゅーとぴあ能楽堂で行われた
「小林史佳 撥からの挑戦シリーズvol.3」
〜津軽民謡の原点 音の遺伝子を継ぐ〜

に行ってきました。
私が勝手に新潟邦楽界をリードする若き三銃士などとよんでいる小林史佳さん。
一人でのお客様を集める力ではトップクラスでしょうね。
今回も昼夜の2回公演。私が行った昼公演は満員でした。

この小林さんのコンサートの面白いとこはご本人の素晴らしい三味線演奏もさることながら、毎回多彩なゲストも魅力の一つ。
ある時は弦楽カルテットだったりもした時がありましたが最近は原点に立ち返ってみようという意向からか
民謡の大物の方をお迎えすることが多いですね。
今回のゲストは民謡の唄の世界では東北で頂点にいらっしゃるという柴田義政さんと民謡舞踊という世界で日本でも最も有名なお一人、手踊りの石川義純名人。
というお二人。
あと賛助で小林さんのお母様でいらっしゃる新潟竹山会の会主、高橋竹育さん。

という方々での演奏会でした。
スタートは小林さんのソロで「津軽よされ節」
いつも小林さんのりゅーとぴあ公演は1月なんですね。こうして三味線を聞くと1月だな!という感じを持つようになりました。背筋が伸びます。

今回のゲストのお二人はさすが名人でした。
私の父親がアマチュアながら長く民謡を習っていて、いろんなとこで団体でですが歌ったりしてたんです。
なので私も小さい頃からよく民謡を聞くつもりがなくても耳に勝手に入っていたんです。
いやぁ久々に聞くといいものです。
血が騒ぎますよ。

それと演奏会のほとんどを占める小林さんのソロはいつもながら素晴らしい。
でも、ご本人も話してましたが、かってとは少し違ってます。
以前はたしかにより聞かせてやろうということもあってか派手なパッセージが多かったと思います。
それがぐっとシンプルになってきたんです。
それは小林さんがここ数年来、神戸まで教えを受けに行っている初代須藤雲栄さん(津軽民謡の神様のような方です)から、「三味線がうるさい」ということを言われたそうなのです。
そこで「ハッ」と気がついて、新たな境地を見いだされたとのことです。
よりシンプルになった分、心にぐっとくるものが大きくなったのではないでしょうか。
むろんその分、演奏者自身がより強く反映されると言う面もでてくると思います。
頑張って下さい。

演奏会最高の場面は
後半の中程にあった4人全員が参加しての手踊り「津軽三下り」。
能楽堂の舞台を狭しと踊る手踊り名人の石川さん。
3人の演奏とも相まって素晴らしい感動的な踊り&演奏でした。

アンコールは小林さんと竹育さんとの母子三味線二重奏。ものすごいドライブ感ある津軽三味線で場内大拍手でした。

さすがはいつも大人気の小林さんです。
この後は2月8日に新津図書館の2階視聴覚ホールでも演奏会があるそうです。
新潟を拠点に日本全国、あるいは世界に向けて発信していきたいと語られてました。
くー!いつかうちわコンサートにきてほしい!
よくクラシックのコンサートでも会うんですよね〜。「佐藤さんいろんなとこにきますね〜」ってそれはあなたの方でしょ!とよく言ってるんですが、勉強熱心なところもさすがです。
多くの方にもっともっとご紹介したいプレイヤーです。
なかなか渋い、いい男なんですよ。

りゅーとぴあのパンフのところを観てたら、県民会館にくる予定のオペラ「カルメン」が公演中止になってました。
なんで?と見たら招聘元の会社が倒産したんだとの事。
ほぇ〜不景気もこうした形に表れはじめたな〜と思いました。
あるテレビ関係の方がおっしゃられてたのですが、文化的なものの支援というのは極端にいうと企業の余ったお金でやれてるもだから、本業が厳しいと文化的なものにはまわせなくなるのでは。という意見もお聞きしました。
これからもこうした厳しい話は出て来るでしょうね。
やはりそうしたものを救うためにできることといえば、演奏会に足を運んでお金をまわすことというのが一般レベルでのできることですね。

そういえば、週間ヤングジャンプの先週号から「サラリーマン金太郎」が再開したのですが衝撃のスタートでびっくりしました!なんとヤマト建設が会社更生法を申請しなくてはならない。とのこと。
マンガの中の話ではありますがヤマト建設と島耕作のハツシバだけにはそんな状況になってほしくなかった。。。と嘆く私でありました。
おもわず、いきつけのセブイレファイブ(セブンイレブン古町5)で大きくため息をついてしまいました。(立ち読みしながら)(オーナーのT君いつもありがとう!)
明日は我が身。。。と思って励みたいと思います。

今日の日曜日は中央高校音楽科さんの卒業演奏会に行こうか悩んでいます。。
by concerto-2 | 2009-01-25 11:19 | 演奏会のこと | Comments(4)
昨日書いたフルムーンのコンサートシリーズは予約がばんばん来ました!
新聞の力というのはさすがですね。
あとはFMPORTさんにもオーナーの越野さんに出演してもらうことになっています。

3月1日の東京交響楽団新潟定期のときのもう一つのお楽しみ。
お昼1時からのロビーコンサートですが曲目がわかりました。

ベートーヴェンの六重奏曲作品81b
演奏はホルン:竹村淳司さん、ジョナサン・ハミルさん、ヴァイオリンが田尻順さん、青木篤子さん、ヴィオラが西村眞紀さまw、チェロが川井真由美さん

だそうです。ぜひお楽しみに!
アナスタシア姫、サンキュー!

続きまして
2月14日から22日までおこなわれます
「第19回 にいがた国際映画祭」
場所は新潟市民プラザ、シネウインド、クロスパルを使っての映画祭。
もうおなじみの映画祭ですね。
今回のパンフレットを見て、強烈に観たいー!というのがあんまりないかなぁ。。。
と思ったら
「おー!」と思わず言ってしまったものがありました。

「サラエボの花」
なんです。この映画はボスニア・ヘルツェゴビナ映画で、2006年ベルリン国際映画祭でグランプリを獲得した映画です。
私の記憶では当時新潟にはこなかったと思います。
これはなんとしても観たい!と思っています。
あとは「おいしいコーヒーの真実」かなぁ。。
これは別にコーヒーを美味しくいれるノウハウとかではなく、コーヒーを栽培しているエチオピアでの貧困のシステムのドキュメントです。
あぁ私は暗い映画が好きかも。。。

最後に恒例、盤鬼平林直哉さんのメルマガの第4弾です。
実は今朝第5弾が届いちゃってるので焦って第4弾を載せます。
この回はひじょーにマニアックなのです。まぁこういう世界もあるんだと思っていただければと。

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盤鬼のつぶやき第4回
2009年1月18日号

奇々怪々、新発見の第9

 2月4日、ドリームライフから“フルトヴェングラー、ウィーン・フィル、1日違いの「第9」世界初発売”と題されたCDが発売される予定である(RIPD-0003)。これは1953年5月30日、ウィーン、ムジークフェラインザールでのライヴとのこと。ところが、この演奏だが、実に奇々怪々なのだ。
 この時のウィーンの第9公演は以下のような日程で行われたとされている。
29日
30日
31日(昼と夜の公演)
 つまり、3日間で4回行われたとされている。歌手は高域から順にイルムガルト・ゼーフリート、ロゼッテ・アンダイ、アントン・デルモータ、パウル・シェフラーとなっている。けれども、30日もしくは31日の昼公演のソプラノはゼーフリートではなくヒルデ・ザデックが歌ったのではないかとも言われており、これはいまだにはっきりしていない。
 この時のライヴ録音はさまざまなレーベルから発売されたが、最初期に発売されたLPには29/31日と日付が特定されていなかった。その後、初めての正規盤であるドイツ、日本のフルトヴェングラー協会盤では「31日」と特定していた。しかし、その後発売されたドイツ・グラモフォン(DG POCG-2624)、アルトゥス(Altus ALT076)の同じく2種の正規盤には「30日」と記されている。もちろん、協会盤とDG等は中身は全く同一である。つまり、ソプラノの問題、日付の問題ともにいまだに未解決なのである。
 ところが、この新発見に関してのドリームライフの説明がまことに不十分なのだ。まず、ドリームライフは音源を一切明かしていなかった。これに対して、私は再三にわたって「出自不明の音源など社会的信用を得られない」と申し入れていた。だが、まもなくドリームライフの担当者は業界関係者に向かって「この音源はオーストリア放送(ORF)の提供」と言い始めた。しかも、「ORFの資料には31日とあったが、これは間違いと判断して30日として出す」とのことだった。ORFに再調査を依頼し、その結果が「30日」ということならば理解出来るが、そういう説明もない。それに、ドリームライフのパンフレットには31日表示の協会盤、30日表示のDGも「31日」と一緒にし、自社の「30日」音源との違いを説明している。そこには他レーベルを一律「31日」と断定した根拠も示されていない。
 日付があやふやであっても、内容が明らかに別物であれば大きな混乱はないだろう。しかし、これは間違いなく過去に出たものと同一の演奏である。よく知られているように、フルトヴェングラーには1日違い、3日違いなど、日付が近接したライヴ録音がいくつか存在する。しかも、最近では有名なバイロイトの第9の、同じ日の別演奏までも登場した。こうした近接した録音は、聴き始めてほんの数秒もしないうちに、ただちに別演奏だと判断出来るものばかりである。ところが、この新発見の第9、何回聴いても同じにしか思えない。
 しかしながらである、比較すると実に奇妙な現象が起きている。ちょっと聴くと別演奏にも思える痕跡があると言えば、ある(以下、ドリームライフ盤=L盤、そして協会盤、DG、アルトゥス=D盤と略す)。最も大きな違いはティンパニにあった。
 まず第1楽章の295〜296小節、スコアにはないティンパニが4回追加されている。ここをL盤は「別演奏の大きな証拠」としてる。確かにD盤にはないし、フルトヴェングラーの他のすべての第9にはこのような改変をした例もない。しかし、よく聴いてみるとこのL盤では287小節からティンパニは全く叩いていない。つまり、この個所はこうした説明が成り立つ。「287小節からティンパニ奏者が落っこちてしまい、295小節からさぐりを入れ、297小節でやっと復帰する」。これはあり得ないことではない。だが、私にはこの追加された4つの音がさぐりを入れるような不安な音には思えないのだ。明らかに最初から叩く、といった明確な意志が感じられる。しかも、この4つの音は電気的に加えられた全く同一の音にも思える。
 第4楽章にもティンパニに大きな違いがある。「おお友よ!」と歌い始める直前の206〜207小節、D盤ではティンパニが完全に叩き損ねており、全く音がない。一方のL盤はスコア通りにきちんと叩いている。ここもL盤が「別演奏の証拠」としているところだ。確かにそうだ。けれども、私はフルトヴェングラーの同じくウィーン・フィルを指揮した1952年か51年ライヴのテイクと差し替えていると推測している。
 次のティンパニは最も不可解である。同じく第4楽章の164小節以降、ちょうど歓喜の主題が管楽器に移行したところである。L盤はまったくスコア通りだが、D盤は音の数をかなり増やして叩いているのがはっきりとわかる(楽器がいっせいに鳴っているので、楽譜にすることはちょっと難しいが、違いは明らかだ)。
 以上の2種のL盤、D盤のティンパニの違いをL盤のデータにそって説明すると、30日では第1楽章に大きなミスをしたが、同じ個所を31日では完璧に叩いた。第4楽章、164小節以降、30日はスコア通りに叩き、翌31日では大幅に改変したものを叩いた。さらに独唱の直前、30日ではちゃんと叩いたけれども、31日は全くの行方不明になるという大キなミスを犯した、という風になる。こんなつじつまがあわないティンパニがあるだろうか? 2日間に渡って大きなミスをし、しかもある個所において1日違いで全く違った音を叩く。絶対にあり得ない。むろん、こんな説明も成り立たないわけではない。30日、第1楽章で大きなミスをしたので、指揮者が31日は別の奏者に交替するように指示した。そうしたら、その奏者が改変した音を叩き、独唱の直前では大きなミスをした・・・・。これもかなり苦しい説明だ。
 もう一個所、第4楽章の最後のプレスティッシモに入る直前、4人の独唱のテノールにある。840小節、本来ならば「sanfter Flugel」(uはウムラウトが入る)と歌わなければならないのを、D盤では「Flugel sanfter」と間違って歌っている。ところが、L盤は楽譜通り「sanfter Flugel」と歌っている。ここも別演奏の証拠にとみなすことが出来る。しかし、その次の841小節が不可解だ。この小節ではテノールのみ「weilt」の音を半音変えて伸ばすだけで、他の3つのパートは「Flugel weilt」と歌うのである。ところが、L盤もD盤もテノールはソプラノと同じ音、同じ歌詞で「Flugel weilt」と歌っているのである。この841小節だけをとれば、指揮者の改変とも言えるだろう。でも、L盤が指揮者の指示だとすれば、テノールは840小節に「Flugel」と歌い、さらにその次の841小節にも再び「Flugel」と、つまり「Flugel」を2回繰り返すことになる。仮に841小節、テノールにソプラノと同じ「Flugel weilt」を歌わせたいと指揮者が指示をしたいのならば、その前の840小節で「sanfter」を他のパートのようにその小節内で伸ばし、841小節で「Flugel weilt」と改変するならば合点がいくというものだ。その点、840小節に間違いを犯して、それを引きずって841小節を思わず「Flugel weilt」と歌ってしまったD盤の方が収まりがいい。もちちろん、単なるミスという可能性がなくはない。けれどもデルモータのような歌手が2日とも間違えるだろうか?
 その他、L盤は聴衆のノイズの違いなどを別演奏の証拠としているが、このような違いはもはやほとんど証拠にはなり得ないのである。というのは、最近の技術では、加工した痕跡が確認出来ないほどきれいに直せる技術があるからだ。これは複数の技術者も証言している。
 一部の方は覚えているだろうが、確か2003年の始め頃だったか、アンダンテの「大地の歌」事件があった。ワルター指揮、ウィーン・フィル、マーラーの「大地の歌」、デッカのセッション直後のライヴということで発売されたCDがあったが、これはデッカの正規録音に前後の拍手や楽章間の咳払いを付け加えてライヴ風に仕立てた、完全な偽物だった。これは国内ではむろんのこと、英グラモフォン誌でも指摘され、世界的なスキャンダルとなった。しかし、音源提供者は「間違いなくORFのアーカイヴに所蔵された音源を使用したもので、本物に間違いない」と主張していた。
 私は今回の第9もこの「大地の歌」と同様、偽装音源であると思っている。この第9と「大地」の違いは、前者が演奏の前後にだけ拍手やざわめきを加えただけなのに対し、今回の第9はほぼ全曲に改変がなされている、相当に手の込んだものということだ。先ほども触れたように、こうした加工はいくらでも可能な時代である。これからも、こうした音源は出てくるだろう。
 いずれにせよ、最も大きな問題は、出自不明の音源を堂々と出してしまうことではないか。

♪♪♪♪♪
平林 直哉

********************

さすがこのあたりのことに関して盤鬼様の真骨頂といえるでしょう。
平林さんありがとうございました。

では今日の土曜日はだいしホールで斉藤純子さんのピアノリサイタルがあります。
昨日店にも来てくれました。ありがとうございます!

でもごめんなさい!私は同時刻に能楽堂で行われる三味線の小林史佳さんに行ってきます!
by concerto-2 | 2009-01-24 10:37 | サイト・ブログのご紹介 | Comments(2)
毎度お願いをいたしている2月に東堀4の画廊フルムーンでのクラシックコンサートのことですが。

今朝の新潟日報をご覧頂けましたでしょうか!

18面の文化欄にて大きく取り上げて頂いてます。
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すいません斜めになってて。
これが載ってましたね〜。なかなか写真も綺麗なのを使って頂いて。
この2月に6回行われるコンサート、予約もかなり頂いております。
ぜひ御早めに。

その中のコンサートで2回目にあたる2月11日、水曜祝日
「渋谷陽子&佐藤芳明〜チェロとアコーディオンの調べ」
は既に午後2時からの公演がご予約で定員になりました。
やはり新潟関連の演奏家では最も凄いと私が思う渋谷さん、それに国際的アコーディオン奏者の佐藤さんと言うご夫婦(あっお二人はご夫婦でいらっしゃいます)での演奏は新潟では初めてです。

それで
急遽同じ日の17時から2回目の公演を行って頂くことになりました!!!
ぜひまだご予約されていないけど聴きたい!という方は夕方の部ぜひご予約を。
それと昼にご予約されたけれど夜の方が良いと言う方いらっしゃいましたら、それもご連絡ください。

再度全部のラインナップを。
●2月8日(日) 14:00〜 北住順子 ソプラノコンサート
●2月11日(水・祝) 14:00〜  2回目追加公演同日 17:00〜
     渋谷陽子・佐藤芳明 チェロとアコーディオンの調べ
●2月15日(日) 14:00〜  八百板正己 チェンバロの響き
●2月19日(木) 19:00〜 
       奥村健一 箏・十七弦ライブwith松村牧子(ヴァイオリン) 
       〜隠れた小品を探して〜
●2月22日(日) 14:00〜 
      市橋靖子・川崎祥子 フルート&電子ピアノ コンサート
      〜月と音の世界〜
●2月28日(土) 14:00〜 
       庄司愛・井浦聡 ヴァイオリン&ギター デュオコンサート

ぜひ!よろしくお願い致します。

今晩はオークラホテルのロビーコンサート(18;30〜)
に尺八の鯨岡徹さんがピアノ(斉藤さんかな)と登場される予定です。
ちょっと行けないな〜。
新潟音楽界最高に新陳代謝がいいという称号をもつ?鯨岡さん。
あっつーい尺八の音色が聞けることでしょう。
もしお時間ある方はぜひお勧めです。
by concerto-2 | 2009-01-23 10:07 | 演奏会のこと | Comments(0)